今回は、背骨回旋のコレクティブエクササイズについて解説していきます。
コレクティブ・エクササイズは、解剖学、運動学、バイオメカニクスの理解を活用して、身体の不均衡や代償動作に対処、修正し、トレーニング中や日常生活における運動の全体的な質を向上させる手法です。 姿勢、バランス、および全身の協調の問題につながる不均衡や誤った動きのパターンの根本原因を評価・特定するために使用されます。
体がボロボロだと、コレクティブするところがたくさんあります。
坂田さんは、有名なAZ Careでもコレクティブエクササイズの講座を持っている「コレクティブ・エクササイズの先生」なので、修正したいところがある人は坂田先生に聞いてください。
回旋する時に大事なスタートポジション

背骨は1番大事です。中でも今回は、回旋です。本当は、屈曲からまずはやっていかなければいけませんが、過去の動画で散々やったので回旋からやっていきます。昔、ピラティスを習っていた時などは、伸展位でないと綺麗な回旋が出ませんと習いました。それは間違いではなく、最終的に伸展に終わります。
ただ、最初から反って回すのとニュートラルな姿勢から回すのは可動域が違うので、伸展を作った状態で回すのは間違いです。最終的に伸展にいくのが正解です。なので、回旋する時にまず大事なのは、スタートポジションです。
前提として、スタートポジションが整っている状態でやってしまうと、逆に痛めてしまう可能性があります。関節が不安定な人に回旋させると余計に悪くしちゃいます。そこはまず、理解いただければと思います。
モーターコントロールによる動きのイメージ

まずは、回旋のための肋骨と背骨の動きをやっていきます。背骨は、回旋した逆側に棘突起があります。右に回旋すると棘突起は左です。肋骨は右回旋の場合、右の肋骨が上方回旋、左の肋骨が下方回旋になります。そのイメージを持って動きを出していきます。
両手を横に広げて、首を右に向けます。右手の手の平を上に向けます。左手は下に向けます。これを胸骨から捻るイメージで動かします。首の動きも出しながら、交互に行っていきます。
少し側屈入っていいので、大袈裟にやっていきます。胸骨から動かすと言うイメージがとても大事です。1回立ってみて、動きの変化を見ていくと、動きやすくなっています。
頭の中にこういう動きをするんだと言う知識を入れて、その動きを学習させれば動きが良くなります。
これが運動学習の「モーターコントロール」です。
組織にアプローチする方法

原因は色々あるが、1つは伸展が強すぎる。他には前胸部の硬さ。呼吸機能なども大事になってくるので、回旋時の肋骨の動きが大事になってくるので、前胸部が閉じていると回旋できません。また、腹筋が硬いと押さえつけちゃって動きません。なので今回は、腹筋にアプローチしていきます。
では、横になって評価をします。骨盤の腰椎を足で押さえて左手を頭の後ろにまわして回旋します。その時にどれくらい動くかを確認します。
次に仰向けになります。今回は、腹筋の中でも特に腹斜筋にアプローチしていきます。左手をあげてシットアップを斜めに行います。これは、腹筋ではないので右手を使ってもいいのでしっかり最大可動域で動くようにします。腹筋を縮めれるだけ縮めて、6回続けて行います。
そしたら、また横になって腰椎・骨盤を押さえてから動きを確認します。
斜めの腹筋を最大収縮させると、筋はそれ以上縮めなくなるので緩もうとします。これが、反回抑制を狙ったアプローチになります。筋が収縮不全を起こして機能していない場合に有効なアプローチです。
まずは腹筋群の硬さをとってあげた後に「ソラシックローテーション」や「アームスイング」をやってあげると効果が出やすいです。コレクティブエクササイズの前のコレクティブエクササイズです。
背骨回旋のコレクティブエクササイズ動画解説
まとめ
可動域を改善すると聞くとストレッチと思いがちですが、動きのイメージを持ってから腹筋という意外な方法でした。
人の心を掴むのは意外性ですよ。
他にもこれからいろんなコレクティブ・エクササイズを出していこうと思います。
トレーナーたるもの、ウェイトトレーニングを教えるだけの時代ではないので、ワンランク上のアドバイスができるようになりましょう。

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