股関節の詰まりをとるマニュアルアプローチ。
前回行ったモビリティルーティンによって、ある程度の改善が見込めるのではないかと思います。ただ、しつこい詰まりについては人の手を借りて改善していくことをお勧めします。そのためにトレーナーやメディカルスタッフがいる訳なので。
メディカルスタッフの方は、ぜひ選手やクライアントの方にこちらのアプローチを使っていただければ嬉しいです。

まさにMr.お詰まり様が横にいるので、これを改善しないと治療家とは言えないですね。

しかも6時間半の新幹線移動をしてきた直後なのでより一層詰まっています。
ある程度経験してくると詰まりの原因もわかってきます。治療家自身も原因が一発でわかる訳ではないので、これやってダメならこれというように消去法をしていきます。
問診である程度わかりますが、はずれても全く慌てないというメンタルを持つことでクライアントも安心して身体を預けることができます。
股関節の詰まりをとるマニュアルアプローチ

まずは、股関節を動かしていきましょう。
股関節の評価法のポイントは2つ
- どのくらいの角度で詰まりが出ているのか
- エンドフィールの硬さをどのくらいで感じるか
手を腰に入れて腰部の隙間を手のひらで無くすようにします。そうすると骨盤が後傾しないので股関節のみの動きになります。これで詰まらないということは股関節に関与する組織は基本的に大丈夫という判断ができます。

左足は詰まっているので、前方組織に問題があるかもと頭に入れておきましょう
腰に入れた手を外すと後傾が入るので、ここから先で詰まりが出るということは腰部の屈曲・骨盤の後継に問題があるかもと評価できます。
筋力テスト

股関節の屈曲のMMTと、骨盤を押さえて屈曲のMMTを行います。股関節の詰まりの原因が、体幹筋なのか股関節の周辺筋なのかを鑑別していきます。
左側は押さえないと耐えられる。押さえると耐えられないので、股関節の組織に問題がある可能性があります。右側はどちらのテストも抜けたので、体幹も股関節も問題がある可能性が高いです。

ただ、先程の股関節屈曲の感じで言うと、股関節よりも体幹かと推察します。

次に、腹部の圧痛を診ていくと、右側の方が圧痛があることがわかります。腹筋の緊張をとることで体幹筋が活性化され耐えられるようになります。このように消去法で消していきます。
あと残りは、どちらも股関節になります。
腸腰筋を腹直筋の横から入って圧痛チェックします。

痛ててて

反回抑制でとっていきます。
頸部軸の方に屈曲を10回いきましょう!

施術者はできるだけ何もしないで、運動方向だけ誘導してあげます。そうすると、耐えられるようになります。
ただ、問題は右側は股関節が原因ではなく、左側は股関節が原因です。そして、骨盤の後傾の方にあるのでそれを診ていきましょう。

横向きになり、股関節が45度くらいにして膝を胸に近づけ距離を見ておきます。

続いて、うつ伏せになり多裂筋を緩めていきます。PSISと正中仙骨稜の間をリリースしていきましょう。
横向きになって、股関節屈曲45度くらいで先ほどの距離との変化を診ていきます。エンドフィードもだいぶ良くなります。
股関節の詰まりをとるマニュアルアプローチ解説動画
股関節の詰まりをとるマニュアルアプローチのまとめ
まずは股関節の詰まりを確認して、腰部を押さえて股関節だけでの動きを見ます。
そして、マニュアルテストでは、何も押さえずに屈曲と骨盤を押さえて屈曲というので、体幹筋なのか股関節の周辺筋なのかを鑑別して1つ1つ潰して行って再検査してどうなるのか。という流れでやっていきました。

新幹線で来たという前情報があるから、たぶん股関節周辺筋だろうなと思っていました。

問診でも気づくことがあるので、しっかり患者さんの話を聞いて推察が当たった時は脳汁が出ますね。
推察が当たった時の脳汁は、トレーナーが楽しいと思える報酬です!

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